馬車は、シンデレラと女王のためだけかと思いきや、シティ区の市長用もある。
この馬車は、シティ地区にあるロンドン博物館で展示され見れますが、このシティ区、イギリスに入ったローマ軍により、紀元50年~60年、城壁で囲ったロンディニウム(Londinium)という町が起源。その城壁で囲まれた地域を、現在は厳密にシティと呼び、近年は金融街の代名詞として使用されている。
そしてこの馬車は、シティ地区の市長が新しく任命されると、豪華な制服を着たお着きの人たちが馬車の前後に並び、まるで女王のそれかと思うほどの盛大なパレードが行われるときに使用される。(テレビ中継までされる華々しさ。)
その250年前から続く、ギルド組合の仕組みと、その代表であるシティーの市長。では、ロンドンの市長との関係は?と歴史に詳しい友人に聞くと、「複雑すぎて不明」だけど、(知識人のイギリス人さえも知らないということで、ごめんなさい。)シティ地区だけは、ロンドンの単なる「区」の中でも独立している存在とみても過言ではないよう。
ところで、この馬車が常設展示されているロンドン博物館は、結構観光客の方には見過ごされがちですが、1666年のロンドン大火、ビクトリア時代のシルクのドレス、ビクトリア女王の子供の頃の人形たちとに人形の大きなお家などが見れてお勧めなんです。
そして、ここが注目。ビクトリア時代のショップが並ぶ街が再現されているので、ビクトリア時代にタイムスリップした気分になれますので、是非経験してみて。
ところで、この写真はなんだと思いますか?
そう、男性用の水洗トイレ。1800年代から男性用の水洗トイレがあったのですね! マーブル石の上部中央にあるのがボタンになり、最上部のガラスの部分に溜められた水が流れるという仕組み。日本の江戸時代ですよ。
「これは展示物で使用はしないように」という説明書きがあるということは、誰か使用した人がいたのでしょう。イギリス現地人ならやりかねないわ。
このトイレ、探してみて。
Museum of London ロンドン博物館
St Paul駅から徒歩5分。
【追記】
このシティ地区からロンドンは発展していったと言っても過言でなく、そこで見られる建築物は、圧巻。中世から権力を誇っていたギルド組合の由緒ある建物、見事な建築物が並ぶこのエリアを、一度散歩をされることをお勧めする。
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