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「いつの観光が最適ですか?」から始まった9月のイギリス

ロンドンでは大変お世話になりました。

 

夏期休暇に、80歳の母を連れて、私と妹と三人でロンドンを訪れました。

 

9月初週、日本はまだ猛暑。しかしロンドンはすでに初冬(当社比。イギリス人は秋だと言ってましたがダウンが欲しいくらいの肌感)。

 

事前に調べていったつもりでしたが、まず服装は少し薄着すぎて、ショールをフル活用しながら手持ちの衣装から一番温かいものを着たきり雀になりました。

 

母は俳句が趣味で好奇心旺盛、バイタリティも人一倍ありますが、

 なにぶん高齢で、腰椎と両側股関節の手術歴があるので、歩ける距離とスピード、体力を考えながらの旅でした。

 

山城さんにはイギリス到着の翌日から2日間のロンドン観光、もう一日郊外へのオックスフォードの旅のガイドをお願いしたのですが、母をケアしながら、丁寧な時間配分をしていただき、かつ、面白い小話や秘話を交えて興味が湧くように歴史や伝統を解説していただいたおかげで、三人とも訪れた場所の印象が大変深くなり、素晴らしい旅になりました。

 


ロンドン第一日目は、ウォレスコレクション観覧+バービカン観光+ロンドン博物館を組み合わせて

妹と母は初のイギリス来訪でしたが、私は20年前に来訪歴があり一通りメジャーどころを回った、と事前に告げたところ、少し変わった計画を立てて下さいました。

 

ウォレスコレクションは、美術に造詣が深く、フランスと関係があった18、19世紀の当主が、何代にもわたって集めた貴重な美術品を、後世に国に寄付し、邸宅ごと美術館にしたという、とんでもない穴場なんです。

 

邸宅そのものも豪華でしたが、部屋中に配置された数々の美術品、とくにフランス革命で売りに出た、ルイ14世、15世、マリーアントワネットの家具など、ため息が出るような品々を、一つ一つ解説していただき、初日でありながら、大英帝国の持つ歴史、権力の一端を目の当たりにしました。

 

次に向かったのが、これまた初めて耳にした地名である、バービカン。ここは、本当に印象的でした。

金融街のロンドンシティから少し離れており、高層にある歩道橋を渡っていくと、突然目の前に、未来都市のようなコンクリートでできた巨大な住居群が現れるのです。


 

ブルータリズム建築というそうですが、ちょうどアポロの月面着陸が話題になった1960~70年代にできた事実にふさわしく、大胆で無機質、それでいて住居群の中心に噴水と池、水辺の植物に彩られた憩いの空間を配置して、不思議なパラドックスを演出していました。


 

コンクリートの建物の中には温室もあり、珍しい世界中の植物がコンクリートの中に生き生きと広がり魅力的、たくさんの人が訪れていました。

 

そのまま、さらに歩道橋を渡っていくとロンドン博物館があり、そこでは仕上げとしてロンドンの町の由来、大英帝国のたどってきた歴史について解説していただきました。

 

セントポール寺院を見渡せるファッションビルの屋上で記念撮影し、その日は終了でした。たった一日で、ロンドンという街の多様さ、複雑さに触れた思いでした。

バービカンセンターからロンドン博物館へ抜ける通路は、1970年代にできた近未来的な天井が印象的。映画のワンシーンを歩いているよう。
バービカンセンターからロンドン博物館へ抜ける通路は、1970年代にできた近未来的な天井が印象的。映画のワンシーンを歩いているよう。

第二日目は、これぞロンドンの定番、というプランで攻めました。

山城さんのサイトで紹介されていた、初めてのロンドンツアーA:Westminster寺院、ビッグベン、フィッシュ&チップス、テムズ川クルーズ、ロンドン塔、お土産コースです。

 

あいにくの霧のような雨模様で一段と寒い日でしたが(これぞイギリス!)、その中でもクルーズでは興奮して船の屋上に座り、解説を楽しみました(寒い中、山城さんを付き合わせてしまい申し訳なかったです)。

 

Westminster寺院では、寺院で借りたオーディオガイドにはない事前のレクチャーのおかげで、一番の見所(と私たちが思っている)であるスコットランドとの確執のある戴冠式のイスを見逃さずにすみました。

 

そして、ロンドン塔に納められた、戴冠式のみ王様を飾る世界一大きなダイヤモンドをはじめとする絢爛豪華な宝石群。次の戴冠式が楽しみで仕方ありません。

 

母が、一度はフィッシュアンドチップスを食べたい、と希望していたので、ビッグベン近くのパブで初体験。

実は、ロンドン来訪から時差ボケと食生活の合わなさで胃腸がやられて食欲がなく、揚げ物は・・・と困っていたのですが、教えていただいた、珍しいイギリス産の甘いジンジャ―ビールとともにいただいたフィッシュアンドチップスは、あっさりしていて、ハイネケンのビネガーと塩をかけて驚くほど美味しかったです。

 


第三日目は、郊外のオックスフォードへ1時間ほどの電車の旅。

母は、もとは大学の図書員をしていたので、世界一の大学の町であるオックスフォードへの来訪は、ことのほか思い入れがあるようでした。案内してもらった感想は、まず「これは大学?教会ではなくて?」でした。


 今も現役で使われている、ハリーポッターの映画の撮影場所にもなったような歴史ある建物群が、広い街に点在し、それぞれが学び舎として独立しているのです。

 

それもそのはず、始まりはカソリックの僧侶の学ぶ場として始まったからです(のちにイギリス国教会にかわりますが、この辺りは複雑な歴史背景があります)。

 

帰りがけに、駅へ向かうバスの中からユニクロがあったのも面白かったです。

電車の中でも、イギリスについてのよもやま話をたくさんしていただき、あっという間に楽しく過ぎました。

 

3日間、日本式そのものの、丁寧で細かい対応をしていただき、本当に楽しい旅になりました。帰国して1か月になりますが、いまだにイギリスで経験したあれやこれやを折に触れて食卓で話し、盛り上がっております。

山城さんには感謝の言葉しかありません。お体にお気をつけて、これからも頑張ってください。またイギリスへ行ったらよろしくお願いしますね。

 

2019年9月8.9.11日の3日間ツアーご利用 田村様ご一家(奈良県)


<ご案内後記>

田村様には、2019年の3月に「6月、7月、または8月に休暇が取れますが、いつが良いかアドバイスお願いします。」というお問い合わせが始まりました。長い準備期間を掛けて、やっと9月にお会いした、このツアーでした。

後でお話を聞くと、数年前からサイトを発見してご覧になっていたとのことで、「途中でサイトが変わりましたね。」

当サービスをお会いするずっと前から気にしていただき、忠実にご利用いただき、感謝の気持ちでいっぱいです!

お客様にまたお会いすることは、ほとんど無いのですが、その一過性の貴重なひと時を共有させていただき、楽しかったです。ありがとうございました。 Style gate 山城